愛知県の委託事業の講座第2回です。
当日はあいにくの雨模様(私と同じくスタッフであるN山大のY先生は雨の中天白から自転車で豊田まで来てましたが・・・スゴイ!)の中、ちびっ子達と天ぷらを食べてその廃油で車を動かしたり発電機で発電して綿飴を作ろうと言う企画です。
講師はジャーニー・トゥ・フォーエバーの平賀緑さん。
場所の提供は豊田・加茂菜の花プロジェクトの梅谷会長からご自宅を提供していただきました。
午前~昼間では座学と、天ぷら作り。
梅谷さんから提供していただいた菜種油は最高に美味しかったし、食材もホントに美味しかった。
さすがプロの目利きです・・・私ももっと勉強しなくては・・・
午後は注目のバイオディーゼル燃料作りと廃油そのままで走れる車の登場です。
バイオディーゼル燃料は作り方は確立されているので作るのは簡単だけれども、やはり化学反応なので薬剤の分量管理、温度管理、反応時間の管理、生成物からの不要物質の除去等がきちんと出来ないと精製後の燃料の性状が大きく変わってしまいます。(粗悪な状態でも走らないことはないが、エンジン&環境に悪い)
中にはいい加減なプロセッサを販売しているメーカもあるそうです。お気を付け下さい。
また、バイオディーゼル燃料を使用する場合に京都では軽油と混合せずに100%バイオディーゼル燃料で走行すれば税金はかからないそうです。
また、平賀さんが乗ってきた車はエステル交換などをせず、直接廃油を投入できる様改造した車を京都から乗ってきていまして、ドイツのエルスベット社製のSVO(Straight Vegetable Oil)キットを装着しておりました。
機構を簡単に説明すると、
1.廃油を投入し、1次フィルターで濾過。
2.電気ヒーターで加熱し、流動性を上げる。
3.2次フィルターで濾過。
4.3次フィルターで濾過。
5.インジェクターで噴射。
その他
・始動時には通常より高温にし、始動性を上げるよう制御されている。
・ワンチップマイコン(PIC?)で温度制御をしている様です。
・噴射時期は1度くらい遅らせる。
・燃費は通常の軽油を使用しているときあまり変わらない(14~15km/l)
・車検証上は○改が付いたりするわけではなく、備考欄に植物廃油燃料使用と記載される。
・3年間、ガソリンスタンドに行ったことはないそうです。
・廃油は近所のレストランから回収しているので無料で入手しているそうです。
家に帰って今日の話をしていたら、元船舶エンジン屋の親父殿がC重油を燃料とする大型船舶用のディーゼルエンジンの方式の流用だと教えてくれました。
特に目新しい技術ではなく昔から使われている方法だそうです。
ちなみに、上記燃料および方式を使えばパワーは出ませんがロータリエンジンにも使えるってさ・・・(^^;
良さげな事ばかり書いていると怪しげなチューニングマフラーやオイル・添加剤の広告みたいになってしまうので、交通安全環境研究所のレポートを・・・
バイオディーゼル燃料(BDF)使用時の各種排出ガスに対する影響調査
バイオディーゼル燃料(BDF)使用時における排出ガス等への影響調査(第1報)
バイオディーゼル燃料(BDF)使用時における排出ガス等への影響調査(第2報)
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