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2008.05.27

車に関する物理3(ボツ偏の補完:タイヤへの窒素充填)

ボーラの次のタイヤ候補のレグノの情報を調べつつ、何か情報はないか探していたら良い物を発見!

いろいろな方面に物議を醸しました車に関する物理シリーズ
車に関する物理
車に関する物理2 ホイールの軽量化?!
タイヤへの窒素充填(車に関する物理ボツ編)
ですが、ボツ偏は消化不良な感じでしたのですが、資料が無かった所、ブリジストンタイヤ様のwebページで・・・。

N
おすすめします!あなたのタイヤにチッ素ガス

タイヤサイズ195/65R15のタイヤで240kpaに内圧を揃え、空気を入れたタイヤと窒素のみを入れたタイヤを恒温庫に100日置くと、空気タイヤ(以下A)は140kpaに窒素タイヤは180kpaに内圧が下がったそうです・・・

透過係数<(10E-17)*m4/(N・s)>(対ブチルゴムat50℃)がチッ素1.2、酸素3.9だそうですので上記の結果に当てはめてみると・・・

Aに最初に入っていた240kpaの内訳(*1)は、
・窒素:240*0.8=192kpa
・酸素:240*0.2= 48kpa

Aが100日経過で減った内圧分は240-140=100kpa

この100kpaの内訳(*2)は、
・窒素:100/(1.2+3.9)*1.2≒23.5kpa
・酸素:100/(1.2+3.9)*3.9≒76.5kpa

タイヤ内に残った内訳は、
・窒素:192-23.5=168.5kpa
・酸素:48-76.5=え!????

おかしいですねー・・・(^^)

こうなると通常考えられる計算は以下になりますよね・・・
・酸素:48-48=0kpa
・窒素:192-23.5=168.5+(76.5-48)=197kpa

残ってるのほとんど窒素のみじゃん・・・(^^)/

減った分の追加で空気を入れても8割は窒素ですからどんどん酸素の割合は減少していくはずで、試算してみると、240kpaから12kpa減って228kpaになったら空気を240kpaになる様充填するサイクルでエアー調整をしていると、7回目にはほとんど窒素のみの状態になるようです・・・


こんなので窒素充填をお薦めされても・・・販売店さんは儲かるだろうから販売促進の為のパブ記事みたいな物なのでしょうが、基幹業務ではないにしろ、ブリジストンタイヤ様が公式HP内でこの程度では・・・(以下略)


(*1)空気の組成を、窒素:酸素=8:2と仮定
(*2)酸素と窒素が同時に存在する時に同じ透過係数比でガスが透過するのかかどうかは不明ですが、便宜的にBSさんの示す係数をそのまま使用します。


その他の参考資料
パッキンランドゴムの気体透過性
イナバゴム:ゴムのお話

名古屋地区では有名なタイヤショップクラフトさんで窒素と空気でサーキット走行前後の温度と圧力の変化を計測されていました・・・
有意な差はないようですね・・・

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コメント

ん?
てことは、こまめに空気圧チェックしてエアーを充填していけば、窒素入りと同じ様な状態に近づくってことすかね?
=空気圧の減少は徐々に落ち着いていく?
あってるのかな?(苦笑)
まぁ、こまめにチェックしてれば窒素なんて要らないような気もしますが・・・・。

がんちゃん さま

>まぁ、こまめにチェックしてれば窒素なんて要らないような気もしますが・・・・。

これにつきます・・・。
自転車もそうですが、空気圧一つで乗り味の変化が無限に楽しめる(しかもタダ)のに乗り物好きがそれを放棄してしまうのはMOTTAINAIです(笑)

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» 大企業の嘘にだまされるな! [最近、乗ったクルマ★車]
以前、トラバいただいていた「scenicbora乗りの日常」をみていたら 車に関する物理3(ボツ偏の補完:タイヤへの窒素充填)というエントリが気になったので、トラバ返しをば。 タイヤにおける窒素充填の意味ないことをザッと計算されているのですが、scenicbora乗りさんのエントリ通りなんでしょうね。しかし、こうしたいい加減な情報をブリヂストンのような国際的な上場企業が自社サイトにのせてしまうのはコンプライアンスというか何と言うか問題がありそうな感じ。 騙されるユーザーも悪い... [続きを読む]

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